自治体議員立憲ネットワーク
在沖縄米海兵隊の撤退を求める声明

昨日の第4回定期総会で採択された声明です。

自治体議員立憲ネットワークは、戦後72年、復帰後45年を経た沖縄の現状をみるとき、日本政府による作為、不作為がいかに自治と人権、環境を害し、経済活動や県土の発展を阻んできたことか厳しく問う立場にある。選挙を通じた民意を一顧だにせず、警察等の実力を用いて住民を排除し基地建設を推し進める安倍政権の対応やこれに追随するかのような昨年の司法判決は、民主主義並びに法治国家にもとるものと批判せざるを得ない。
辺野古違法確認訴訟2016年9月16日福岡高裁那覇支部判決は、歴史的に、地理的に、軍事技術的に沖縄県以外に普天間基地を代替させる移転先はないと断じ、日本政府が唱える「辺野古唯一論」を追認した。しかし、この「辺野古唯一論」が不当に客観性を欠くことは、有力な専門家らが繰り返し指摘している。
米海兵隊は、在沖縄米軍基地面積の7割を占有し、兵力は全体の6割を占めている。県土利用の制約はもとより、戦後、復帰後、今日にわたり子どもたちまで犠牲にして繰り返されてきた凶悪事件の多くが海兵隊員によるものであったことからも、「目に見える形」で沖縄の基地負担を軽減する最優先の方策は、まず海兵隊を沖縄から撤退させることだ。老朽化した施設を造り変え、最新鋭にして本島中北部地域に集約させる「SACO合意」及び「米軍再編合意」は、引き続き海兵隊が沖縄に集中的に配備されることを前提とした内容であり、これでは沖縄県民に、この後も半永久的に「基地の島」であり続けることを強いているに等しい。
自治体議員立憲ネットワークは、2016年二度にわたる沖縄研修を通じ、沖縄との連帯を強く表明してきた。米軍基地が集中する沖縄で起きている問題の根本は、明治政府による「琉球処分」以来、太平洋戦争での「捨て石」作戦、米軍占領から現在に至る一貫した差別・切り捨て、沖縄の自立と人々の尊厳を踏みにじる歴代政府の政策と一体のものである。またその本質は、自治体議員立憲ネットワークが設立理念に据える「立憲主義」、「平和主義」、「民主主義」「地方自治」の根幹にかかわるものであり、問われているのは国民の意識と本土側の政治である。差別的施策に目をつぶり、民意に反する基地建設を国民が許容すれば、ここに沖縄との真の「連帯」、政治への信頼はない。
わたしたちは、草の根の市民の声に立脚する超党派の自治体議員集団として、その使命にかけて、人権と自治の回復を求める闘いに連帯する。この間、沖縄県民が総意として要求してきた「普天間飛行場の返還」、「オスプレイ配備の撤回」、「辺野古新基地の阻止」は、いずれも海兵隊の県外・国外移転がなければ解決できない一線上の課題であり、沖縄の人々が発してきた悲痛な歴史的叫びでもある。この命題を、「本土」において、米軍基地を抱える地域のみならず、全ての地域が深刻に受け止める必要がある。軍隊の配置を決めるのは政治施策であり、国益を盾に一地域に過重な負担を強いてこれを放置し続けることは主権国家としての怠慢に他ならない。このような国家の怠慢を、私たちはこれ以上許すことはできない。
以上、米海兵隊を沖縄から撤退させるよう日本政府に強く要求し、声明を発する。

自治体議員立憲ネットワーク
2017年7月31日第4回定期総会

≪参考≫
※「辺野古唯一論」の不当性
① 米軍再編では、主力部隊がグァム等へ移転、沖縄に残るのは司令部と機動部隊の中でも小ぶりな遠征隊に大幅縮小されること。

② 遠征隊は年間の半分以上を長崎県佐世保に配備されている海軍艦船で海外展開していること。

③ 判決は、有事の態勢として、沖縄から朝鮮半島や台湾海峡との「距離」に焦点を当てたが、艦船は佐世保基地に、戦闘機や給油機は岩国基地にあり、これらの基地と沖縄基地との「距離」に軍事上の優劣は認められないこと。

④ 国内の他地域が米軍基地を受入れないであろうことを念頭に政治判断がなされ、在沖縄基地が固定化されていること。